- 詞/曲:中川宗洋 1998
1. 少年は大切な5つのパンを
イエスさまに差し出してこう言いました
「これをつかってちょうだい、
みんなで食べよう」
2. 弟子たちは大勢の群衆を見て
そのパンの小ささを笑いました
「これじゃぜんぜん足りない、
役に立たない」
3. イエスさまは少年をやさしく見つめ
よろこんでそのパンをみんなに分けました
そしたらひとり残らず
お腹がいっぱい
4. 誰だって持っている 自分のパンを
ひとりずつみなちがう すてきなパンを
神さまつかってください
わたしのパンを
□ 作者より
私が就職で茨城県に来て鹿島教会に通い始めたのは、1994年でした。当時鹿島教会では、大規模な会堂補修工事のための特別会計を組んでおり、その資金を確保する活動に「5つのパン活動」と命名していました。少年が差し出した5つのパンと2匹の魚で、5千人以上の群衆が満腹したという聖書の記述に基づいて、「私たちひとりひとりが持っているパンは小さいかもしれないけど、神さまはそれをきっと豊かに用いてくださる」との思いを込めたネーミングでした(ちなみに、5つのパンの提供者が少年であると記載しているのは、ヨハネ福音書だけなのですね)。その後1998年に、教会の隣接地が売りに出て、今度はそこを購入するための資金を確保する活動として、「5つのパン活動」は引き継がれました。会堂補修以上に多額の資金が必要で、正直「本当に大丈夫なの…?」と不安を隠せない教会メンバーも多くいました。そんな中で、みんなで前向きに歩んでいけるように、活動のテーマソングとして作ったのがこの曲です。
会堂建築や会堂補修など、教会活動でどうしても多額のお金が必要となる場面は、みなさんの教会でもあると思います。それ以外にも、自分の力ではどうにもならないように思える事態に直面することは、日々の生活で多々あることでしょう。そんな時にこの歌を歌って、「自分に与えられたものを精一杯使って、自分にできることをやっていこう! あとは神さまが何とかしてくれはる!」と小さな一歩を踏み出すきっかけにしてもらえればうれしいです。(中川宗洋)
□ 歌い方のポイント
5つのパンの物語の場面を、自分なりに思い描きながら歌ってください。3番までは聖書の物語、4番は私たち自身の物語になるので、3番と4番の間に、間奏として3段目のフレーズを「だからね…」という感じで入れると、4番の歌詞に入りやすいかもしれません。(中川宗洋)
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