HOME > SongBook05 > 0906悲しいよ

  • 詞/曲:池上信也 2008

1. お葬式が終わって 一人見る夕焼け
  明日も私は 生きて行くのか
  深まる夜空の 星たちの
  どこにあなたは いるのだろうか
  限りあるいのちを 人は生きるもの
  それは知っている でも今は
(くりかえし)
  悲しいよ、神様
  もっと もっと 一緒にいたかった
  悔しいよ、神様
  もっと もっと 愛せばよかった
  淋しいよ、神様 もっと 私を支えて

2. 新しい朝が来て 一人目覚める部屋
  今日も私は 生きているんだ
  写真のあなたの ほほえみは
  すぐににじんで ぼやけてしまう
  目に見えないものが 永遠に続く
  それはわかってる でも今は

3. お墓の前に座って 一人で風を聞く
  それでも私は 生きて行くんだ
  刻んだあなたの あたらしい
  名前にそっと 指を這わせる
  全ての出来事に 神の時がある
  それはその通り でも今は

□ 作者より
悲しみを悲しむというのは、じつはとても大事なことなのだそうだ。誰しも望んで悲しみたくはないけれども、直面してしまった悲しみの前では、人はその悲しみから逃げてはならないのだ、逃げていては決して癒されることはないのだ、ということだ。悲しみの中にいる人に本当に必要なのは、安っぽい慰めの言葉でもなく、したり顔の励ましの言葉でもなく、一緒に泣いてくれる存在なのだろう。考えてみると、一緒に悲しむ讃美歌というのはあまり聞いたことがない。どこか達観したような歌ばかりのような気がする。
この数年、身近に経験したいくつかの悲しい出来事の中で、「神様悲しいよ」と歌う歌があってもいいんじゃないかと思いつつ過ごしてきた。そんな中で結構時間をかけて形になっていった作品である。この歌の設定としては、愛する妻を失った男性というイメージなのだが(もちろんフィクションであるが)、別に失った者が誰であれそう変わりはないだろうと思う。(池上信也)

□ 歌い方のポイント
前半の8小節は意気消沈している。8小節目の異なる音型をきっかけに、9小節目から少し怒りを含んだ高ぶりがあり、2拍の「溜め」から繰り返しに入って悲しみをぶつけるようにシャウトする。最後の「私を支えて」は伸びやかに。
繰り返しのシャウトはF音まで上がるので辛いかも知れない。その辛さがかえって良いかとも思うが、辛すぎるようなら全音下げてBb で歌って頂いて良い。(池上信也)

(サンプル音源は準備中です。しばらくお待ちください)